訪問演奏をコーディネートするNPOパフォーマンスバンク

『生演奏の楽しさをすべての人に!』

【奏者インタビュー】星の音楽隊~もっと多くの方にクラシック音楽を~

コーディネーターの楊です。

今回、声楽ユニッ トの星の音楽隊のお二人、長谷川彩乃さん、増田亜美さんにお話を伺いしました。星の音楽隊さんは、世にも珍しい、コロラトゥーラ・ソプラノ同士の声楽デユオです。

いつも素敵なドレスを着て演奏会を行ってくださったり、紙芝居やミュージカルを組み込んだ 目でも耳でも楽しむことのできる、オリジナリティ溢れるプログラムを作成してくださり と、精力的に活動しているユニットです。

 

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PB楊―本日は演奏会、本当にお疲れ様でした。 とても盛り上がっていましたね! お忙しい中、お時間をとっていただき、誠にありがとうございます。 早速、インタビューを始めさせていただきたいと思います。

お二人が声楽を始めたきっかけ

(以下、長谷川彩乃さん―あやのさん、増田亜美さん―あみさん)

  • あやのさん―身体一つでどこへでも行って演奏することが出来るから、歌が好きです。
  • あみさん―私は、小さいころに観たサウンド・オブ・ミュージックの主人公のお姉さんがは じめに丘の上で歌うシーンがきれいで、「ああ、のびのびと歌うことができた ら嬉しいだろうな」と思ったのが歌を始めたきっかけです、(あやのさん 「そ うなんだ!」) その後、パリのウイーン少年合唱団などをきくようになり、歌っていいなと思 うようになりました。

PB楊―お二人はこの、声楽を始めたきっかけはお互いに初めてお聞きしましたか。

  • あみさん―そうですね、そうだと思います。
  • あやのさん―なんとなく話していたかもしれなかったんですけど、改めて聞く機会はなか ったですね。

 二人の思う声楽ユニット「星の音楽隊」の魅力

PB楊―今、お二人は星の音楽隊というユニットを組んでいると思うのですが、その魅力はズバリ、 なんだと思われますか。
  • あみさん―ほかの人たちにはできないような、真似できないようなパフォーマンスをする ことをいつも心がけていて、それが魅力でもあると思います。あやのさんは?
  • あやのさん―わたしも同じ!(笑)

PB楊―確かに、今日の演奏も、紙芝居を歌ったり、猫の耳を用いていたり、ミュージカルを行っ ていたり、独特のプログラムが多かったように思いました。

 

二人のクラシック音楽への思い


PB楊―お二人が、訪問演奏を始めたきっかけはどういったものでしょうか。

  • あみさん―小さいころに自分の周りで流れていた音楽がものすごくチープで、がっかりし たんですよね。今は子供たちも、いろんな音楽がきけるようになったとはいえ、 与えられないと小さいころにそういったクラシックに触れることはできませんよね。つまり、親がそういった音楽を知らないと、触れることはできない。それってすごく残念でもったいないことだと思うんです。もし、小さいころから(構成的に)難しい素敵な音楽に出会うことができていたら、もっと芸術の幅が成長 の中で広がるんじゃないかと思うんです。 だったら直接それを聴かせてしまおうという魂胆でございます。
 
PB楊―それは老人ホーム等の施設に訪問演奏しに行くことにも通じている考えですか?
  • あみさん―そうですね...たとえば、あの有名な曲、「キラキラ星」も、わかりきった展開で 進んでいくと思うのですが、人生を長く歩まれた方が「えええ、そんなアレンジ があるの!?」というようなアレンジをお聞きして、それが驚きに変わることって、 本当に魅力的だと思うんです。そういった意味でも、他の方がやらないようなことをして、衝撃を与えたい、そ んな風に思っています。 なので、子供たちに向けてのみではなく、老人ホームでももちろん、演奏したいと思っていて、実はもっとちがうところでも演奏したいと思っております。 
PB楊―例えば、ちがうところといいますと、どんなところでしょうか。
  • あみさん―刑務所で歌ってみたいです。歌ってみたいと思っているのですが、やはりなかな か機会がなく...。なにか悪いことをしてしまった人たちが、普段聴かないような複雑な 音楽をきいたときに、何を思うのだろうか、と気になっております。 なので、そういった場所も含めて、いろいろな場所で演奏させていただきたいと 思っています。
  • あやのさん―もとはクラシックの音楽、アコースティックな音楽の裾野を広げたい、という 気持ちで始めました。東京だとパフォーマンスバンクさんのような団体があって、いろいろな施設に演奏が行き届いていると思うのですが、少し東京を出 ると、幼稚園、保育園、そして老人ホーム等の施設には演奏会はほとんどない んですよ。幼稚園や保育園にもピアノ、電子ピアノがあるところも少なく、親 御さんも興味がないと、子供はアコースティックな音楽に触れないまま成長 していってしまいます。そういった大人が増えると、こうインターネットが普及している現代の中で、アコースティックな音楽の価値が廃れていってしま うんじゃないかと思っています。なので、自分もまだそんなに経験があるわけ でもないんですが、未熟者なりに、生の音楽をいろんな世代に、届けていけた らな、と思います。 人の声は、特に、人の感情に訴えかける力がすごくあると思うので、あみさん が言ったように、刑務所や、病気を抱えた人のいる、病院に足を運ばせていた だいて、なにか未熟者なりにさせていただけることがあるのであれば、こちら としても救われると思います。

出会ったときからお互いに「ビビッと」感じるものがあった

PB楊―あみさんは、オリジナリティを以て、お二人ならではの演奏で観客の皆さんに衝撃を与え る、またあやのさんはアコースティックな音楽の裾野を広げて生の音楽を届けたい、という 思いがそれぞれ訪問演奏をする理由の一つだとお話ししていただきましたが、お二人がユ ニットを組んだきっかけは、そういった思いに、お互いなにか共通点を見出したからなので しょうか。
  • あみさん―わたしとしましては、あやのさんから声をかけてもらったのがきっかけでした。ですが、わたしたちは二人ともコロラトゥーラという声の持ち主で、声が似てい るんですが、そのユニットって珍しくて、なにかコロラトゥーラ同士で出来たら おもしろいな、と思っていました。きっかけはあやのさんですね!
  • あやのさん―あみさんにはビビッときまして、二年間くらいいつ声をかけようかと虎視 眈々と狙っていました。自分は母親でして、子育ての第一段階が落ち着き、演 奏活動をしたいなと思い、あみさんに声をかけました。
  • PB楊―では、大学時代の友人などではなかったんですね。
  • あやのさん―いや、研修所で少し会ったくらいなんですけど。
  • あみさん―わたしたち、もともとオペラ研修所に在籍していまして、そのときの同じクラス のお友達です。同じような声の持ち主なので、似たような役を演じることも多く、 何となくお互い知っていたという感じでした。ですが、あやのさんは忙しい人だ ったので、授業が終わるとすぐ帰ってしまい、お茶をしたり、ランチをしたりと いうことはなかったんですが(笑)
  • あやのさんーそうなんですよ、でも何かお互い、感じていたんです!
 PB楊―お二人とも、そこまで親しい関係ではなかったけれども、なぜか気になる存在だったとい うことなんですね。
  • あみさん、あやのさんーそうなんです!(笑)

星の音楽隊さんに語っていただく、パフォーマンスバンクの魅力

PB楊―日頃、パフォーマンスバンクを使っていただいていると思うんですが、その感想等ござい ましたら教えていただきたいです。
 
  • あやのさん― 一番ありがたいのは、その日その場に行けば演奏させてもらえる、というこ とです。ボランティアでこういった活動をしたり、もちろん謝礼をいただい て演奏する機会もあるんですが、
  • あみさん―最近増えてきたね。
  • あやのさん―足を運んで現場に行って打ち合わせをするのは時間もコストもすごくかかる ので、なにもせずともその場に行けば、素敵なコーディネーターさんが門の前 に立っていて、「ようこそ、いらっしゃいました」という風に迎えていただけ るのがとてもありがたいです。
 
PB楊―やはり、足を運ばずにメールなどでやり取りをして打ち合わせを終えられるといったと ころに、魅力を感じていただいている、ということですよね。
 
  • あやのさん―そうですね、自分で営業するとなると、何度も足を運ばなくてはならなかった り、あとは実際に行ってみると打ち合わせとちがう、なんてことがあったりし ます。
  • あみさん―それは、すごくありましたね。行ってみたらピアノじゃなくてエレクトーンだっ た事件とかも
  • あやのさん―そうそう、グランドピアノと電子ピアノの区別がつかなかったり、なんてこと もありましたね。担当者不在なんてことも!そういった意味でもやはり、仲介 していただけるのはありがたいことです。
  • あみさん―ありがたいね。
PB楊―今後、先ほどあみさんは刑務所とおっしゃっていたと思うんですが、演奏してみたい場所 や、コラボしてみたい奏者さんなどはいらっしゃいますか。
  • あみさん―やはり、刑務所に行って演奏してみたい気持ちが大きいですね。
  • あやのさん―わたしは、大学病院の小児病棟に行きたいです。―そういった思いに、理由など、ありますか?
  • あやのさん―大学病院の小児病棟って、足を踏み入れるのがものすごく辛いところなんですよね。すごく可愛い子供たちが、ずっとそこにいなくてはならなくて、出る ことができない中で、楽しくて、少しでも時間がたつのが楽になるような何か を提供できればと思っています。
 
PB楊―なるほど。今回お二人にお聞きしたこちらのお話を、全員で共有しまして、少しでも今後 の活動に反映できるようにしてまいります。 本日は、お忙しいなか時間をとっていただき、貴重なお話を本当にありがとうございました。 今後ともよろしくお願いいたします!お二人とも、訪問演奏をしている理由はそれぞれでしたが、やはりクラシック音楽への思い は共通していました。また、その音楽を届けるのみではなく、届けたその先にいる人たちへ の思いもとても強かったです。星の音楽隊さん、今回は本当にありがとうございました!